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2022 年度 実績報告書

APOBEC3・AID二重欠損マウスを用いた白血病疾患モデルの構築と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K17844
研究機関近畿大学

研究代表者

月本 翔太  近畿大学, 大学病院, 助教 (40790762)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードAPOBEC3 / 造血幹細胞 / 胸腺 / 骨髄 / FLAGノックインマウス / 骨髄球系前駆細胞 / リンパ球系前駆細胞
研究実績の概要

本年度の主要目的は、APOBEC3が胚中心B細胞に高発現していること、本研究で使用したFLAGタグをAPOBEC3のN末端に挿入したマウス(FLAGノックインマウス)の存在を国内外に報告することである。また前年度から行なっていた造血幹細胞から前駆細胞(骨髄球系やリンパ球系)への分化段階に関して、継続してフローサイトメトリーの解析も実施した。
まずAPOBEC3が胚中心B細胞に高発現したことを示す論文を、2022年4月にVirusesに掲載し、その後2022年12月の日本免疫学会でポスター発表を行った。
FLAGノックインマウスの骨髄及び胸腺を用いて、骨髄球系前駆細胞やリンパ球系前駆細胞のFLAGーAPOBEC3(FLAGーAP3)発現量をフローサイトメトリーで解析した。胸腺細胞はCD8陰性CD4陰性分画に発現の差が認められた。CD8陽性CD4陰性分画では引き続き、FLAGーAP3の発現量に差はあったが、CD8陰性CD4陽性分画ではこの発現の差はなくなった。その後、CD8陰性CD4陰性分画の細胞に関して、CD25とCD44でさらに解析したところ、CD44陽性細胞分画においてCD25が陰性から陽性に分化した時にFLAGーAP3の発現量に差が出始めた。さらに骨髄細胞をcーKit、Scaー1で分画したところ、FLAGーAP3発現量の差は乏しかった。CD43とB220で分画すると、FLAGーAP3の発現量に差が出始めた。
これらのことから、T細胞は分化が進むほどAPOBEC3の発現は減っていく傾向にあり、B細胞はpre pro-B細胞の段階から徐々にAPOBEC3の発現量は増加する。骨髄・胸腺・脾臓でのAPOBEC3の役割や発現量の差による生体への影響など、さらに近畿大学免疫学教室が得意とするレトロウイルス感染によってFLAGーAP3の発現がどう変化するのか、今後の研究課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Distinctive High Expression of Antiretroviral APOBEC3 Protein in Mouse Germinal Center B Cells2022

    • 著者名/発表者名
      Tsukimoto Shota、Hakata Yoshiyuki、Tsuji-Kawahara Sachiyo、Enya Takuji、Tsukamoto Tetsuo、Mizuno Seiya、Takahashi Satoru、Nakao Shinichi、Miyazawa Masaaki
    • 雑誌名

      Viruses

      巻: 14 ページ: 832~832

    • DOI

      10.3390/v14040832

    • 査読あり
  • [学会発表] Distinctive high expression of antiretroviral APOBEC3 protein in germinal center B cells.2022

    • 著者名/発表者名
      Shota Tsukimoto;Sachiyo Tsuji-Kawahara;Takuji Enya;Yoshiyuki Hakata;Tetsuo Tsukamoto;Masaaki Miyazawa
    • 学会等名
      第51回日本免疫学会学術集会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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