T-ALL/T-LBLは,高率に縦隔腫瘤と骨髄浸潤を伴い若年男性に好発する疾患である.既存の治療法での治癒率は約50%であり,標準的な治療法に反応しない難治例や,再発・再燃例の予後はきわめて不良であり,臨床現場では従来の治療法を上回る新しい治療法が熱望されていた. MSCは有効性においても骨髄由来MSCが本邦初の他家由来再生医療等製品(細胞性医薬品)として認可され,日常診療においてGVHDに対して投与されている.臨床展開を視野に入れた場合,MSCやMSCの放出したEVを生体内に投与することについては,他の細胞由来生理活性物質を利用することと比較してアドバンテージがあると考えられる.
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