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2023 年度 実績報告書

進行期造血器腫瘍に対するHLA不適合移植後予防的ドナーリンパ球輸注による再発予防

研究課題

研究課題/領域番号 19K17869
研究機関自治医科大学

研究代表者

賀古 真一  自治医科大学, 医学部, 教授 (90458274)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード進行期造血器腫瘍 / ハプロ移植 / ドナーリンパ球輸注 / ハプロタイプ
研究実績の概要

進行期造血器腫瘍では、強力な抗腫瘍免疫を有すハプロアイデンティカルドナーからのHLA不適合移植(ハプロ移植)を行っても再発率が依然高いという問題がある。そこで①ハプロ移植後の地固め療法としてドナーリンパ球輸注(DLI)を行う研究と、②ハプロ移植後再発において腫瘍細胞のHLAハプロタイプの同定を行ってその後の治療方針を決定する研究とを計画した。しかし当科でのハプロ移植は移植前処置としての保険適用を当初有しないアレムツズマブを使用していたため特定臨床研究法に対応することが必要となり、その対応に時間を要した。そのためハプロ移植の施行患者数が予定よりも少なくなった。
①については、2020年末にアレムツズマブは適用拡大となって移植前処置に通常診療として使用できるようになったためプロトコールを調整し、2021年3月に自施設倫理委員会の承認も得た(UMIN000043766)。症例登録を開始し、DLIも実施している。ただし非寛解期移植患者は早期の血液学的再発が多く、地固め療法としてDLIを行えないことも多いため、分子生物学的ならびに細胞遺伝学的非寛解期移植患者も対象に含むプロトコールを変更し、現在も臨床研究を継続している。
②の研究は2019年の段階で自施設倫理委員会の承認を得て開始しているが(UMIN000029097)、前述のハプロ移植施行患者の減少で登録患者数は限定的となっている。ただしこれまでのところHLA lossが確認された再発患者は認められておらず、再発後の治療選択を検討するための有効な手段となっている。
本年度は血液学的寛解患者にまで対象を広げたハプロ移植後DLIの研究を進めるために、改めて寛解期ハプロ移植についての学会発表を行ったほか、アレムツズマブの有効性の検討を再生不良性貧血まで広げた学会発表も行った。また移植後DLIを含めた移植後治療についての総説をまとめた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Prophylactic or pre-emptive therapies to prevent relapse after allogeneic hematopoietic stem cell transplantation2023

    • 著者名/発表者名
      Kako Shinichi
    • 雑誌名

      International Journal of Hematology

      巻: 118 ページ: 155~157

    • DOI

      10.1007/s12185-023-03631-w

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 低用量アレムツズマブを前処置に用いた再生不良性貧血に対する同種造血幹細胞移植2024

    • 著者名/発表者名
      賀古 真一、藤原 慎一郎、松岡 あかり、石川 拓斗、米野 友啓、中村 侑平、河村 匡捷、川村 俊人、竹下 絢子、吉野 望、三﨑 柚季子、後明 晃由美、楠田 待子、木村 俊一、永山 隆史、海野 健斗、皆方 大佑、森田 薫、蘆澤 正弘、山本 千裕、畑野 かおる、佐藤 一也、大嶺 謙、仲宗根 秀樹、神田 善伸
    • 学会等名
      第46 回日本造血・免疫細胞療法学会総会
  • [学会発表] 標準リスク造血器疾患に対する低用量アレムツズマブを用いたHLA不適合ハプロアイデンティカル移植2023

    • 著者名/発表者名
      賀古 真一、藤原 慎一郎、中村 侑平、河村 匡捷、川村 俊人、竹下 絢子、吉野 望、吉村 一樹、三﨑 柚季子、松見 信平、後明 晃由美、玉置 雅治、楠田 待子、木村 俊一、大山 貴司、小山 竣介、村橋 類、中島 広大、兵頭 和樹、戸田 由美子、伊藤 祥子、皆方 大佑、森田 薫、蘆澤 正弘、山本 千裕、畑野 かおる、佐藤 一也、大嶺 謙、et. al.
    • 学会等名
      第85回日本血液学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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