研究課題
関節リウマチにおける濾胞性ヘルパーT(Tfh)細胞の機能解析、とくに自己抗体糖鎖修飾に与える影響について検討をすすめた。モデルマウスにおける共培養実験を行い、予備実験通りTfh細胞がplasmablastにおけるst6gal1発現を抑制し、自己抗体の低シアル化を促進しているということを統計学的有意差をもって示した。また、その促進が細胞表面分子OX40を介していることも共培養実験によって示した。低シアル化した自己抗体がより強く樹状細胞を刺激する可能性についても予備実験にて示し、併行して抗OX40リガンド抗体のin vivo投与を行っている。抗OX40リガンド抗体を投与した関節炎モデルマウスにおいては、自己抗体の低シアル化が抑制されることが明らかになった。関節炎の減弱の有無については関節腫脹のスコアリングおよび病理学的評価を行う予定である。上記の結果を国内・国際学会にて発表した。現在、関節リウマチ患者の末梢血を用いて、ヒト疾患における解析をすすめている。
2: おおむね順調に進展している
研究計画書のとおり、Tfh細胞による低シアル化制御およびそれにかかわる分子の特定は行えた。また低シアル化自己抗体の意義については予備実験にて仮説通りの結果を得た。関節リウマチ患者のヒト検体の解析も予定通りすすめている。
予定通り、関節リウマチ患者における解析をすすめる。論文は既に作成中であり、完成を目指す。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
Annals of the Rheumatic Diseases
巻: 78 ページ: 1488~1496
10.1136/annrheumdis-2019-215195