本年度においては、引き続き全身性エリテマトーデス(SLE)患者のリクルートの追加と、臨床データの更新を行った。特に、アウトカムとしての疾患活動性指標の評価、障害蓄積について、低疾患活動性状態の適切な時期の設定を検討した。本内容については第65回日本リウマチ学会で報告している。ループス腎炎の臨床的アウトカムに関しては、第64回日本リウマチ学会で報告したが、より深い寛解に関連する因子について、さらに観察期間と症例数を増やしてデータを固定する方針である。 網羅的蛋白発現解析については、血清蛋白に加えて尿中蛋白解析を引き続き行っている。本年度は尿蛋白測定系におけるデータ補正を行なった。さらに候補タンパクの選定作業中である。末梢血細胞サブセット解析も引き続き継続している。低疾患活動性状態や治療後の臨床的変化と関連する末梢血細胞サブセットの解析を行なっており、本結果については中間報告として、第65回日本リウマチ学会で報告した。今後、本データの結果を統合して解析しまとめる方針である。
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