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2019 年度 実施状況報告書

精神神経ループス発症の分子機序と新規治療の開発:ミクログリアの細胞型分化機構

研究課題

研究課題/領域番号 19K17900
研究機関北海道大学

研究代表者

河野 通仁  北海道大学, 医学研究院, 助教 (00835192)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード精神神経ループス
研究実績の概要

全身性エリテマトーデス(SLE)は自己免疫性疾患のひとつで若年女性に多く発症し、神経、腎臓、皮膚など様々な臓器病変を伴い生命予後にもかかわる。それらの中でも精神神経ループス(NPSLE)はSLE患者の20~40%に認められ、意識障害やてんかんなどを呈する。一部の患者では高次機能障害などが残存したり、またうつ病症状などから自殺に至る場合もあり、SLEのアンメットニーズの一つとなっている。またNPSLEの後遺症により内服薬のコンプライアンスが悪くなることも知られており、NPSLEはSLEの予後規定因子のひとつと考えられている。NPSLEの病態としては、血液脳関門の破壊に加え、自己抗体、サイトカイン、ミクログリアの異常など複数の病態が密接にかかわっていると考えられている。しかしその詳細は不明であり、エビデンスのある治療戦略も立てられていないのが現状である。
ミクログリアは中枢神経系に存在する常在性マクロファージである。マクロファージと同様に2つの細胞型があり障害性、保護性として機能する。SLEモデルマウスでは活性化された障害性ミクログリアが神経細胞を貪食しNPSLEの病態に関与していることが報告されている。
本研究ではまずループスモデルマウスならびにコントロールマウスからミクログリアを分離し障害性ミクログリアへの分化を行った。これらの細胞のRNAを精製し、RT-PCRで活性化について検討を行った。さらに免疫染色、 flow cytometryも行い、活性化の状態について検討を行った。さらにRNAシークエンスを行ったところ、複数のpathway、遺伝子で有意差を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで当初予期していないことは発生していない。おおむね予定通り進捗している。

今後の研究の推進方策

RNAシークエンスで変化の見られた遺伝子などを阻害することでミクログリアの活性化が変化するかどうか検討していく。さらにそれらが治療薬になるかどうかモデルマウスを用いて検討していく。

次年度使用額が生じた理由

一部の試薬などが期日までに納入できず翌年度に繰り越しとなった。次年度使用額とあわせて、in vitro、in vivoにおける評価を行っていく。

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公開日: 2021-01-27  

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