現時点で重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)に対するワクチンや治療薬はない。N、GPC、N+GPC遺伝子を発現する組換えワクシニアウイルスLC16m8株(m8-SFTS)がワクチンとしての効果を示した。本研究では細胞性と液性免疫の影響を検討した。結果としてCD8陽性細胞がワクチン効果に影響がなく、細胞性免疫の影響は証明できなかった。一方、ワクチン接種後血清がマウスでのSFTSVの増殖を抑制した可能性が示唆され、一定程度液性免疫は影響していた可能性があった。並行して、抗ウイルス薬の効果を検証した。ファビピラビルは、in vitroでSFTSV全遺伝子型に対して阻害する効果があった。
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