研究実績の概要 |
これまでに申請者らは3T3-L1前駆脂肪細胞を用いて、splicing factor proline/glutamine-rich (SFPQ/PSF)にかかわる転写因子群について検討を行ってきた。 SFPQ/PSFをノックダウンすると白色脂肪細胞分化が抑制されることが判明している。electroporation法によってSfpq/Psf特異的small interfering RNAを3T3-L1前駆脂肪細胞に導入した。その後白色脂肪細胞への分化を誘導し、白色脂肪細胞分化早期あるいは分化後期の転写因子群において、Sfpq/Psfのノックダウンによる変化を検討した。白色脂肪細胞分化早期に誘導される因子群としてCebpb, Cebpd, Krox20などが知られており、Sfpq/Psfをノックダウンすることでこれらの因子群の遺伝子発現が減少することが定量的PCRで示された。また、分化後期に誘導される因子であるPparg, Cebpa, Fabp4についても遺伝子発現が抑制された。これまでの成果についてまとめた論文をBBRCに投稿し受理されており近日中に公表される予定である。 これまでの既報ではmRNAスプライシングやそれにかかわる因子群との連携についても報告されている。今後はSfpq/Psfをノックダウンした場合のエクソンの変化を検討する目的で、エクソン解析を提出し詳細な検討を行う予定である。
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