研究課題
若手研究
2019年度、2020年度を通じて、1.トレーニングデータを用いた2型糖尿病感受性遺伝子変異の選定、2.各種既存アルゴリズムを適用した2型糖尿病発症リスクの層別化、3.新規機械学習アルゴリズムの開発によるリスク層別化の精度向上、の3つの課題を実施した。これらの知見により、同等の2型糖尿病発症リスクを有する被検者であっても、パスウェイ・クラスターPRSに基づきその病型の評価が可能になることが期待される。
遺伝統計学
ポリジェニック・リスク・スコア(以下、PRS)を用いた遺伝情報による疾患発症リスクの推定は欧米人集団においては進展していたが、日本人集団においては発展途上であった。本研究を通じて2型糖尿病の日本人集団におけるPRSの研究が促進され、2型糖尿病発症予測の実現に一歩近づいた。また、PRSでは2型糖尿病の病型分類はできないが、本研究を通じて開発された各種アルゴリズムにより2型糖尿病の多様性を見ることが可能になった。今後2型糖尿病の病型による治療の個別化が望まれる。