重症成長ホルモン(GH)分泌不全症(sGHD)の患者は意欲の低下、うつ傾向あるいは集中力の低下等を訴えることがある。そのような患者に補充療法を行うと血液検査等では評価できないGH補充の効果を感じるが、客観的なデータはない。 本研究はGH補充による高次脳機能改善による微細な運動能力向上に対する客観的なデータを示すため、補充を行った患者に、補充前と1年後にJust TouchとJust Tapを用いて反応速度、思考時間、手指の微細な運動を計測した。1年後、Just Tapでは手指の運動において運動能力の向上に加え、非利き手の運動制御能力に改善が見られ、GH補充の効果を証明しうることを示した。
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