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2020 年度 実績報告書

アルドステロン産生細胞クラスターの成因と食塩感受性高血圧における意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17992
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

三石 木綿子  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60468486)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードアルドステロン / 副腎腫瘍 / CYP11B2
研究実績の概要

病理標本の免疫組織化学染色により、CYP11B2抗体染色陽性によって同定されるアルドステロン産生細胞クラスター(以下、APCCと略す)の生理的意義および病的意義を明らかにするために、当院にて手術加療を行ったアルドステロン異常を呈する副腎疾患64例を対象に、APCCの特性と各種パラメーターの関連性について解析を行った。64例の内訳は、アルドステロン産生腺腫(以下、APAと略す)38例、特発性アルドステロン症(以下、IHAと略す)11例、褐色細胞腫(以下、pheoと略す)15例であった。IHAは、副腎静脈サンプリング検査により、両側性のアルドステロン過剰分泌が確認されたが、合併する副腎偶発腫瘍の治療目的で手術が行われた症例である。APCCの特性については、APCC面積指数およびAPCCカウント指数を用いて評価した。画像解析ソフトImageProを用いて、APCC面積および個数を客観的に算定し、それぞれを副腎皮質面積で除した値をAPCC面積指数、APCCカウント指数とした。APCC面積指数、APCCカウント指数ともに、IHA群ではAPA群に比して有意に高値であった。pheo群では、いずれの指数ともIHA群とAPA群の中間的な値を示し、どちらの群とも有意差は認めなかった。続いて、各群におけるAPCC形成の規定因子を明らかにするため、APCC両指数と各種パラメーターとの相関関係の検討を行った。pheo群においては、APCC面積指数、APCCカウント指数いずれも、年齢と強い正の相関が認められた。また両指数は、血中アルドステロン値とも強い正の相関が認められた。IHA群では、APCC面積指数と血中アルドステロン値との間に強い正の相関が認められた一方、APA群で両者の間に相関関係は認めず、APA群ではAPA面積と血中アルドステロンが相関していた。現在、本検討結果を論文化する準備を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 薬物治療下で心肥大と心機能低下の進行を認めたアルドステロン産生腺腫の1例2020

    • 著者名/発表者名
      安田 格, 栗原 勲, 宮下 和季, 小林 佐紀子, 横田 健一, 三石 木綿子, 川合 未来, 伊藤 智章, 吉本 憲史, 安田 麻里絵, 武田 利和, 伊藤 裕
    • 学会等名
      第30回臨床内分泌代謝update
  • [学会発表] アルドステロン過剰産生を反映すると考えられたFDG-PET両側副腎集積亢進の一例2020

    • 著者名/発表者名
      大島 洋一, 栗原 勲, 伊藤 智章, 横田 健一, 小林 佐紀子, 武田 彩乃, 三石 木綿子, 宮下 和季, 伊藤 裕
    • 学会等名
      第93回日本内分泌学会学術総会

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公開日: 2021-12-27  

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