アルドステロン産生細胞クラスター(APCC)は、加齢とともに増加することが報告されているが、原発性アルドステロン症などの高血圧性病態を呈する機能性副腎腫瘍におけるプロフィールおよびその成因については、未だ十分に解明されていない。本研究では、当院で手術治療を受けた副腎腫瘍64例を対象に、病理標本におけるAPCCのサイズおよび数を定量し、ホルモン値を含めた各種パラメーターとの関連性について評価を行った。アルドステロン産生腺腫および褐色細胞腫におけるAPCC形成は生理的制御下にある一方、特発性アルドステロン症におけるAPCCは、病的な形成過程を経てその病態形成に関与している可能性が示唆された。
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