昨年度は所属施設の動物実験施設における大規模改修が行われており、ウイルス注入実験などが施行できない状況であったため施行できなかった。本年度は前年度実施した実験データの整理や、異動先での倫理委員会などを含めた動物実験申請、所属施設移異動に伴う実験体制の確立にeffortを割いた。CRF-iCreマウスの飼育は引き続き行った。マウス脳への光ファイバー植込み・脳切片の免疫染色/in situ hybridization・共焦点顕微鏡の使用などの体制を整えていった。今後はCRFニューロン特異的iCre発現マウスへのウイルスベクター注入実験、光ファイバーによる脳刺激実験など予定していた実験を進めていく。今年度は本実験を十分に進めていくことができなかったが、実験体制の確立はできており今後順次施行していく予定である。 視床下部CRFニューロンの機能解析として関連実験のため脳のRI in situ hybridizationを、前所属施設である東北大学にて行い、結果の解析を待っているところである。 またCRF受容体1型・2型特異的cre発現マウスとGFPレポーターマウスを交配させることによりCRF受容体1型・2型特異的GFP発現マウスを作成する予定であるが、現在のところ所属施設の飼育施設への移動はできておらず、こちらも動物実験施設の改修が終わり次第遺伝子改変マウスの所属施設納入を行う。現在は前所属施設にて交配を行い実験に継続して使用できるよう個体数を増やしているが、予定通り繁殖が進まないため時間を要している。上記マウスを用いて脳切片を作成、免疫染色を行うことでCRF受容体の脳内分布を明らかにしていく。
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