PD-1抗体治療後に1型糖尿病を発症した3症例(T1D)、PD-1抗体治療を行うも1型糖尿病を発症しなかった3症例(non-T1D)、正常耐糖能(control)7症例の膵組織を用い、膵β細胞量、膵島炎、PD-L1の発現を比較検討した。膵β細胞量はT1Dで著明に低下していた。膵島炎はT1Dとnon-T1Dで認められcontrolでは見られなかった。膵β細胞におけるPD-L1発現はPD-1抗体を投与された患者群(T1Dとnon-T1D)で著明に低下した。 PD-1抗体投与によりβ細胞のPD-L1発現が低下し膵島炎が起こるが1型糖尿病を発症するか否かは他の要素が関与している可能性が示唆された。
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