研究課題
糖尿病自然発症モデル動物としてGoto-Kakizakiラットを用いた。2g/Body weight Oral Glucose Tolerance Test (OGTT)を用いて血糖値、インスリン値の測定を行った。インスリン値は負荷前との比:Δインスリン値を算出した。5週齢では耐糖能障害を来さず、8週齢では糖尿病を発症した。ブドウ糖負荷後5分、15分でのインスリン分泌は8週齢で低下しており、インスリン分泌第1相の低下が示唆された。Goto-Kakizakiラットよりランゲルハンス島を分離し、バッチインキュベーション法でインスリン・cAMP分泌を評価した。5週齢では高グルコース刺激(16G)に対するインスリン分泌は保持されていたが、8週齢で10分刺激(インスリン分泌第1相)、60分刺激(インスリン分泌第2相)共に低下していた。パッチクランプ法でβ細胞膜電位、電流(Perforated whole-cell clamped current)を測定した。グルコース刺激に対するTRPM2の電流密度は5週齢では高グルコース刺激(16G)で増加したが、8週齢ではではこの反応が有意に低下していた。一方でExendin-4によるGLP-1刺激を行ったところ、5週齢、8週齢においてTRPM2の電流密度の増加が確認された。単離ランゲルハンス島を用いてcAMPを評価すると、Wistarラットでは低グルコース(2.8G)に比して高グルコース下(16G)でcAMPが増加し、Goto-Kakizakiラット5週齢でも増加したが、8週齢で低下していた。
3: やや遅れている
臨床エフォートの増加と、COVID感染症にともなう研究室使用のregulationによる。現状環境の大きな変化はなく「やや遅れている」と評価する。実験の遅れを挽回し、研究を進めるため、個体処理が比較的しやすいラットに動物モデルを変更し、実験を進めることで今年度内での実験の終了を期す。
実験は遅延しており、個体処理が比較的しやすいラットにマウスから動物モデルを変更し、実験を進めることで今年度内での実験の終了を期す。数個体での実験の進捗効率も向上し年度内での実験の終了におおむねめどが立ったと考えている。
なし
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