肥満手術による肝発癌予防効果について検討した。<方法>(1)ラットを肥満手術群、開腹のみ群に分け術後8週で腸内細菌叢、腸管炎症マーカー、腸管バリアを表すclaudin-1、肝腫瘍を比較。(2)ラットを肥満手術群、開腹のみ群に分け肝発癌誘導剤を投与し肝腫瘍を比較。<結果>(1)肥満手術群で糖尿病・脂肪肝炎改善に関わるProteobacteriaが増加。肥満手術群で腸管炎症マーカーは低くclaudin-1は強発現した。2群とも肝に腫瘍形成はなし。(2)両群ともに肝臓が腫瘍に置換され差はなし。<まとめ>肥満手術では腸管炎症沈静化・透過性の維持により臓器への炎症波及が抑制され発癌が予防された。
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