CUL3はCullin-RING型ユビキチン(Ub)リガーゼ複合体の足場タンパク質であり、KCTD10と複合体を形成し、RhoBをUb化しタンパク質分解に導く。CUL3/KCTD10によるRhoBのタンパク質分解はHER2陽性乳癌細胞の細胞増殖に必須であり、この研究ではその詳細な細胞増殖機構を分子レベルで解明した。コムギ無細胞タンパク質合成系により整備されたヒトプロテインアレイの中から、RhoBにより制御される足場タンパク質CNKSR1とEGFR phosphataseであるPTPRHの同定に成功し、HER2陽性乳癌における新規分子標的薬の可能性を見出した。
|