研究課題
低酸素耐性Luminal株からエストロゲン受容体関連遺伝子の減少を認めたが,エリブリン長期投与によりその発現が改善した.蛋白発現でも同様の結果を認め、in vivoでも同様の結果を確認した。このことから内分泌療法耐性乳癌に対してエリブリンを投与することでホルモン受容体の再発現を促し、内分泌療法の再投与が可能となることが示唆されたが、in vivoでの検証はその可能性を期待させるものであった。上記内容をAnticancer Researchに投稿し、2022年11月17日にAcceptされた。
2: おおむね順調に進展している
「エリブリン耐性乳癌細胞株における新たな治療戦略の確立」および「乳癌に対するエリブリンの新たな治療選択肢の検討」という2大テーマを掲げ,エリブリン耐性株の有用性とエリブリン・鉄キレート剤併用療法については一定の結果を得ることができ、論文accept1編,revice1編というかたちで報告できてきている.また,エリブリン耐性株の代謝競合の変化や,低酸素耐性Luminal細胞株のホルモン受容体発現がエリブリン投与でどのように変化するかという検討についても、論文acceptにまで至った。以上より現在までの進捗状況は概ね順調に進展していると判断した。
エリブリン耐性株のメタボロミクス解析を進めるとともに,蛋白発現レベル・Xenograftモデルでも免疫微小環境の変化を検証する.さらに,CDK4/6阻害剤やmTOR阻害剤の併用や順次投与による免疫微小環境の変化も併せて検証していく.
2022年度は一部研究結果の発表および論文投稿に主に科研費を使用しており,追加実験目的の物品購入が少なかったため次年度使用額が発生している。2023年度は元々の交付額と併せて,実験用の試薬購入に使用する予定である。その後,今年度は国際学会で発表を行う予定である。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)
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