研究課題
低酸素耐性ホルモン受容体陽性乳癌細胞株を作製し、内分泌療法耐性を獲得していることを確認した。この内分泌療法耐性株はエストロゲン受容体発現が元株と比較して減少していることが確認されたが、エリブリン投与によりエストロゲン受容体の再発現が遺伝子・蛋白レベルで確認された。この結果から、内分泌療法耐性を獲得したホルモン受容体陽性乳癌に対してエリブリン治療を投与することにより、再度内分泌療法が有効となる可能性を仮説し、in vivoにて検証を行ったところ、わずかにエリブリン投与群で内分泌療法の感受性改善を認めた。上記結果を論文投稿しAcceptされた(Anticancer Res. 2023 Feb;43(2):603-611.)実臨床においては、ホルモン受容体陽性進行乳癌に対する治療は、現在アロマターゼ阻害薬またはタモキシフェンにCDK4/6阻害剤を併用することが1st lineの標準であり、CDK4/6阻害剤耐性後の治療戦略が重要となってくる。現在われわれはCDK4/6阻害剤耐性ホルモン受容体陽性乳癌株を作製し、検証していく予定である。
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Eribulin Treatment Promotes Re-expression of Estrogen Receptor in Endocrine Therapy-resistant Hormone Receptor-positive Breast Cancer Cells
巻: 43 ページ: 603 611
10.21873/anticanres.16196.