研究課題
若手研究
エリブリン耐性乳癌細胞株を作製し、親株と比較して免疫微小環境関連マーカーや免疫チェックポイントが変化していることを確認し、耐性メカニズムの解析を行った。また、鉄キレート剤が乳癌に与える免疫微小環境の変化をエリブリンで調整することで、腫瘍縮小効果の増加と免疫微小環境の改善という併用療法の利点を示した。さらに内分泌療法耐性ホルモン受容体陽性株を作製したが、それらにエリブリンを投与すると内分泌療法耐性が解除される可能性を示した。これら3つの研究成果いずれも論文化しAcceptされた。
乳癌
本研究のテーマである“エリブリンにおける腫瘍微小環境制御による新たな乳癌治療戦略”について腫瘍低酸素やEMT,内分泌感受性,腫瘍免疫,代謝競合と様々な側面から探究をすすめてきたが、実臨床への応用可能な新たな治療戦略の構築につながる研究成果を示すことができた。今後の乳癌治療の発展に寄与し得るという、学術的かつ社会的にも意義の大きい研究成果であった。