研究課題
若手研究
電気刺激が細胞接着を強化し、細胞内シグナル伝達の活性化をすることにより、間葉系幹細胞(MSC)からインスリン産生細胞(IPC)への分化誘導が効率的に行われ、細胞機能の強化が図れると考えた。文献で既に報告されている条件の100Hz,200mVの電流を72時間刺激し、IPCの成熟度を検討したが生細胞数が減少し、1V/cm、0.1ms、55ppsのより微弱な条件に変更したが、細胞に過度のストレス負荷がみられ、IPCの効率的な分化誘導促進は認められなかった。
再生医療(内分泌細胞の効果的分化誘導法の確立)
研究代表者はこれまでに間葉系幹細胞(MSC)から膵β細胞様の機能を持つInsulin producing cell(IPC)への分化誘導実験に着手し、Histone deacetylase inhibitorを添加した2 step protocolを確立している。一方で電気刺激が細胞に与える影響として抗細胞死効果や、他細胞への分化が起こることが報告されている。電気刺激の適切な条件を同定することにより、胚葉転換のメカニズム解明やIPCへの効率的な分化誘導が可能となり得ると考えられる。