研究課題
日本人乳癌の分子遺伝学的特徴、ゲノム進化論的特徴を解明することを目的として術前治療未施行、根治手術施行の日本人浸潤性乳管癌10例の検体(正常乳腺10サンプル、乳癌組織50サンプル)に対して、全エキソームシークエンス(WES)を施行した。WESの結果をもとに、スーパーコンピューターSHIROKANEを用いてmutation callを行い、①遺伝子変異解析、②変異スペクトラム解析、③染色体・遺伝子レベルのコピー数解析を施行した。今後は静岡がんセンターより公表された日本版がんゲノムアトラス(Japanese version of the Cancer Genome Atlas)(Cancer Science, 2019)乳癌データ、欧米人として、Yates L. Rらが報告した乳癌の多領域検体解析データ(Nat Med. 2015)、公共データベースTCGA(The Cancer Genome Atlas)乳癌データを使用し解析する。日本人乳癌および欧米人乳癌の解析データを比較し、日本人乳癌の分子遺伝学的特徴を見出す。特に系統樹の幹でクローナリティが高い、またdN/dS比(Cell. 2017)の高い遺伝子を治療標的候補として選出する。さらに最終的には治療標的候補として選出された遺伝子の機能解析まで施行したいと考えている。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件)
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