当研究では、(1)人体組織、臓器、種々の癌組織の自家蛍光の測定、(2)新規自家蛍光の原因物質の発見とその生物学的意義の探索、 (3) 自家蛍光を利用した新しいイメージング法と手術方法の確立を目的とした。今回の研究で特に副甲状腺の自家蛍光に注目した。副甲状腺の自家蛍光は近年発見されたが、その原因物質は不明であり、一方で手術中に副甲状腺を発見するのに有用である。まず副甲状腺の自家蛍光物質を同定するために、蛍光強度の異なる副甲状腺間でタンパク質解析を行うことで、複数の原因物質を絞り込むことに成功した。引き続き細胞株を用いた遺伝子発現実験により、原因物質を確定することを企図している。
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