食道癌の早期診断法としてリキッドバイオプシーに着目し、糖鎖レクチン反応が応用可能であるかを検証した。食道扁平上皮癌症例の手術検体24例を用いて癌特異的糖鎖-レクチンの組み合わせを網羅的に探索したところ、α1-2FUC(糖鎖)と結合するUAE1が候補レクチンとして同定できた。ついで食道癌患者および健常者の血清を用いてUAE1レクチンによるレクチンブロットを行なったところ、食道癌に特異的な反応を検出することは出来なかった。UAE1が食道癌特異的なレクチンである可能性は高いが、治療バイオマーカーおよび治療ターゲットとなり得ることを検証するためさらなる研究が必要である。
|