胃癌の進行に関し赤血球の分泌する細胞外小胞体(Erythrocyte-derived microvesicles;EDM)の影響を検討した。 末梢血から得られた赤血球を培養し、超遠心分離によってEDMを培地から抽出した。胃癌患者の赤血球由来のEDM(GC EDM)は、健常人のEDM(HV EDM)と比較して、胃癌細胞の遊走能と胃癌細胞の中皮細胞への接着能を促進させることを確認した。EDMに内包されるmicroRNAに着目し、miR-3621がGCEDMに豊富に存在することが判明した。miR-3621 mimicを用いた胃癌細胞は、 自身の遊走能や中皮細胞に対する接着能を促進した。
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