腸内細菌叢と大腸癌発癌の関連が近年着目されているが、特に潰瘍性大腸炎や肥満関連の大腸癌における腸内細菌叢の関連については明らかとなっていない。本研究では、2つのモデルマウス(野生型および肥満・インスリン抵抗性の 2 型糖尿病マウスモデル(KKAy))を用い、異なる条件下((1)抗生物質カクテルモデルにより、両者の腸内細菌叢をリセット(2)両者の環境要因の違いを排除するため、同一ゲージで飼育)における腸内細菌叢と腫瘍発現の違いについて、検討した。結果、KKAyマウスはWTマウスよりも有意に多くの腫瘍が発現したが、本研究では、腫瘍形成に対する腸内細菌叢の関与を証明することはできなかった。
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