ミニ腸の機能性獲得に関する成果で、組織マクロファージを内在化したミニ腸作製に成功した。ミニ腸に正着した組織マクロファージは、CD14(-)、IBA1(+)、CX3CR1(+)の生体小腸組織マクロファージと同様の特性を有していた。大腸菌パーティクルの貪食能試験では、病原体の貪食能を有することも確認できた。炎症性の各種サイトカイン、ケモカインを分泌することからも自然免疫応答を有する腸管オルガノイドの開発に世界で初めて成功した。本成果は、米国消化器病学会の学会誌へ受理された。試験管内で腸管の免疫応答を評価出来る画期的なバイオモデルであり、炎症性腸疾患の研究や創薬の発展に大きく貢献し得る成果である。
|