膵癌間質組織を選択的に採取し、プロテオミクス解析の結果、膵癌の転移に関わるヘモペキシンというタンパク質を同定した。(PLoS One. 2020 Jul)。146例の膵癌の審査腹腔鏡の結果、切除可能膵癌でも24%に転移を認めた。体尾部癌、腫瘍径の大きな症例、CA19-9高値の症例は有意に転移が多かった。(Surg Today. 2021 May)。膵癌の審査腹腔鏡と開腹手術の全例で腹水の採取・保存を行った。腹水中に発現しているタンパク質を網羅的に解析することはできなかったが、転移陽性例では腹水中のCEA、CA19-9が有意に高値で、血清中よりも腹水中の腫瘍マーカーがより高感度であった。
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