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2022 年度 研究成果報告書

生体肝移植術後の血栓性微小血管障害症の病態解明とグラフト肝機能の改善を目指して

研究課題

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研究課題/領域番号 19K18111
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関三重大学

研究代表者

種村 彰洋  三重大学, 医学系研究科, 講師 (80626242)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード血栓性微小血管障害 / 生体肝移植 / 肝虚血再還流障害
研究成果の概要

生体肝移植において術後グラフト肝機能不全の原因として血栓性微小血管障害症が注目されている。マウス虚血再還流モデルにおいて、von Willebrand Factorを分解するADAMTS13を投与することにより肝機能改善効果を評価した。しかし有意な効果はみられず、同じく抗凝固因子であるエドキサバン投与による効果を検討した。結果、術後肝障害が軽減された。その作用機序として、抗凝固作用による肝組織の類洞鬱血の改善を認めるのみならず、炎症性サイトカインの抑制や肝組織への炎症細胞浸潤の抑制効果も見られた。さらにアポトーシス抑制効果も見られ、それらが総合的に作用し、肝障害を抑制しているものと考えられた。

自由記述の分野

肝胆膵・移植外科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本邦では肝移植の約9割が生体肝移植である。部分肝である生体肝移植では術後肝機能の回復に時間を要する。その中で術後早期のグラフト機能不全は周術期死亡の最も大きな要因である。血栓性微小血管障害症はグラフト肝機能不全となる原因の一つであり、移植肝における微小循環を改善することが命題である。今回われわれは抗凝固因子の一つであるXa阻害薬が肝虚血再還流障害を軽減させることを示した。またその肝保護効果が本来の抗凝固作用のみならず、抗炎症、抗細胞死作用からも示された。 これらを臨床応用できれば、早期のグラフト肝不全を防ぎ、生体肝移植の成績を向上させる可能性があると考えられた。

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公開日: 2024-01-30  

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