進行大腸癌は経過中に50-80%に肝転移を認め,肝転移の制御が大腸癌の予後改善には必須である.化学療法の進歩により予後は向上しているが,切除したとしても治癒に至る例は30%程度であり,新規治療法が望まれる.近年免疫チェックポイント阻害剤が新たな癌治療薬として効果を示している.CD200も免疫チェックポイント分子であるが,本研究において大腸癌肝転移におけるCD200発現が腫瘍免疫を介した新たな治療ターゲットとなり得る可能性が示唆された.この結果はこれまでに報告がなく,非常に意義のある研究と思われる.
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