既存の感染症バイオマーカーであるCRP値は、術後3日目、5日目をピークに手術侵襲の影響で一過性に上昇する事が知られている。すなわち、感染性合併症による影響なのか、手術侵襲による影響なのか判別困難な事も時に生じる。近年、高齢者や基礎疾患を有する患者の増加しているため、そのような場合、念のために抗生剤を投与したり、食事開始を遅らせる事が日常診療ではしばしば経験する。不必要な検査、治療は介入は患者にとって不利益であり、それに伴う入院期間延長などは医療経済からも問題である。 プレセプシンは感度のみならず、特異度にも優れているため、そのような問題を解決することが可能であり学術的意義は髙い。
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