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2019 年度 実施状況報告書

ヒト膵癌3Dオルガノイドバイオバンクの構築と膵癌特異的糖鎖の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K18139
研究機関筑波大学

研究代表者

大和田 洋平  筑波大学, 医学医療系, 助教 (00819584)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード3Dオルガノイド / バイオバンク
研究実績の概要

がん3Dオルガノイドとは、遺伝子発現や3次元構造を含めたがんの性質を保ったまま患者由来のがん組織をin vitroで培養するものである。オルガノイドは、従来の腫瘍移植モデルマウス(PDX)や凍結組織で成しえなかったハイスループットの薬剤感受性試験等を可能にし、患者毎のテーラーメイド医療に必要不可欠なものである。
PDX由来の癌細胞を用いた3Dオルガノイド培養、および、ヒト膵癌由来の3Dオルガノイド培養の手技を確立した。
既存のバイオバンクでの確立した流れ、すなわち、同意取得、手術での検体採取、検体受け渡し、切片作成、冷凍保存という中に、検体受け渡し後の3Dオルガノイド培養を加えた。3Dオルガノイド培養を行い、凍結保存し、バイオバンクセンターでのバンキングをすすめた。PDX由来オルガノイドは15例、患者由来オルガノイドは8例バンキングすることができた。その一部は熊本大学大学院先導機構大学院生命科学研究部 がん生物学分野准教授山口知也先生との共同研究のために提供した。
膵癌特異的糖鎖と対応するレクチンの同定、3Dオルガノイドを用いた薬剤感受性試験に現在取り組んでいるところであり、今後の膵癌治療の発展に寄与することが期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ヒト膵癌を用いた3Dオルガノイドの作成に成功した。作成した3Dオルガノイドをバンク化し保存している。保存した3Dオルガノイドは他施設からの依頼に応じて提供を始めている。3Dオルガノイドの作成は安定して行えており、初年度として順調に進行していると考える。

今後の研究の推進方策

より多くの臨床検体を用いて3Dオルガノイドを作成しバンキングを充実させるために、近隣施設と多施設共同研究を計画している(倫理委員会申請中)。他院で摘出された膵癌検体を集め、当研究室で3Dオルガノイド培養を行う。バンクに蓄積したオルガノイドを用いて、糖鎖解析を行い、膵癌特異的糖鎖の探索およびそれと対応する特異的レクチンの同定、3Dオルガノイドを用いて抗がん剤に対する薬剤感受性試験を行う。

次年度使用額が生じた理由

令和元年度は主に培養の確立のための資材やPDXモデルのための実験動物の購入に研究費

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公開日: 2021-01-27  

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