研究実績の概要 |
本研究の目的は以下の3項目である。1)SEMS留置前後でCTC数が変化するかどうか明らかにする。2)SEMS留置前後で腫瘍の質が変化するか明らかにする。3)SEMS留置前後で循環DNA量が変化するかどうか明らかにする。 2019年度は、主に課題2、3の予備実験に時間と経費を費やした。2に関しては、hypoxiaマーカー(HIF-1α, VEGF)、EMTマーカー(Snail, Twist, Vimentin, E-cadherin, N-cadherin, ZEB1/2)、およびEMT関連microRNA(miR-200 family)の発現の変化を確認する実験であるが、miRNAの発現解析の予備実験はできていないが、その他の項目に関しては、PCR条件等もクリアし患者サンプルでも実験可能な状態である。 3に関しては次世代シーケンサーで腫瘍の網羅的な変異情報を得る、予算が足りず、主にKRAS変異型が確定しているもののみの実験となっている。 1.に関しては、CTC検出機器であるIon Torrent LiquidBiopsy Platformの試薬が手に入らない状況で、予備実験が進んでいない状況である。このまま状況が完全しない場合には、代替案を検討する必要があると考えている。
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