研究実績の概要 |
本研究の当初の目的は以下の3項目である。1)SEMS留置前後でCTC数が変化するかどうか明らかにする。2)SEMS留置前後で腫瘍の質が変化するか明らかにする。3)SEMS留置前後で循環DNA量が変化するかどうか明らかにする。 1)のCTC検出機器であるIon Torrent Liquid Biopsy Platformの試薬を製造をしていた会社が倒産してしまい、試薬入手が不可能となった。よって、CTC検出に関しては研究中止を検討している。 2)においては、hypoxiaマーカー(HIF-1α, VEGF)、EMTマーカー(Snail, Twist, Vimentin, E-cadherin, N-cadherin, ZEB1/2)およびEMT関連microRNA(miR-200 family)の発現解析の実験だけで無く、大腸ステント留置に伴う腫瘍内微小環境(tumor micro-environment: TME)の変化の検討を行っている。腫瘍に浸潤するマクロファージ(tumor-associated macrophage: TAM)やα-SMA(cancer associated fibroblast:CAFマーカー)の免疫染色を行い、減圧デバイス間(大腸ステントと経肛門的減圧管)での差を検討している。 3)に関しては、循環腫瘍DNAの変化を調べるために、大腸ステント留置患者の血液を更に集めている。
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