研究課題/領域番号 |
19K18196
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 天理大学 (2023) 天理医療大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
曽山 奉教 天理大学, 医療学部, 准教授 (10811797)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 体外循環 / 酸化ストレス / 赤血球内抗酸化物質 / 炭酸脱水酵素 / ゲルシフトアッセイ |
研究成果の概要 |
体外循環を使用した心臓手術では、赤血球溶血に関連した合併症が問題となる。体外循環中の赤血球溶血の原因の一つは人工肺への過剰な酸素吹送で血液中に発生する酸化ストレスに起因すると言われている。しかし、この酸化ストレスを手術中に検出する方法はない。そこで我々は、赤血球内の様々な物質の中で炭酸脱水酵素に注目し検討を進めた。 結果、炭酸脱水酵素は酸化ストレス(過酸化水素)の濃度の上昇に伴い、酸化型に変化することを発見した。体外循環中の酸化ストレスを炭酸脱水酵素で検出することで、心臓手術後の合併症を減らす可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
体外循環
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体外循環では人工肺に高流量の酸素を吹送しガス交換が行われるが、このとき血液は過度の酸化ストレスに曝される。この酸化ストレスは溶血性貧血や急性腎障害など術後合併症の原因となるが、体外循環中にこれらの酸化ストレスを検出する方法はない。本研究の成果は、体外循環中に人工肺に過剰な酸素を吹き付けないための指標に「炭酸脱水酵素で検出する酸化ストレス」が加わり、心臓血管外科領域における様々な術後合併症の軽減に貢献する可能性を見出したことである。
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