2型自然リンパ球(ILC2)は、癌の種類や微小環境に影響されて腫瘍抑制および腫瘍促進の相反する二つの作用を有することが知られている。我々は乳癌肺転移モデルマウスを用いて、乳癌肺転移におけるILC2が果たす役割を検討した。micro-metastasis、macro-metastasisにおけるILC2の数や頻度に変化はなかったが、macro-metastasisにおいてはILC2の細胞表面マーカーやサイトカイン産生能が活性化していた。更に、ILC2から産生されるIL-13を介して骨髄由来免疫抑制細胞が活性化され、転移カスケードを通して腫瘍増殖を許容する微小環境を構築している可能性が示唆された。
|