小細胞肺癌(SCLC)および非小細胞肺癌(NSCLC)の切除症例である臨床検体で、DLK1の発現率を検討したところ、SCLCでは20.5%、NSCLCでは16.8%であった。NSCLC切除例において、DLK1陽性群では、陰性群と比較し無再発生存期間が有意に短かった(p<0.01)が、全生存期間に差はなかった。SCLCにおいては、DLK1の発現によりその予後に差はなかった。DLK1高発現のヒトSCLCやヒト神経芽細胞腫の培養細胞において、125I標識抗DLK1抗体は腫瘍細胞上のDLK1と特異的な結合が見られ、さらに担癌モデルマウスにおいても、同複合体は腫瘍に特異的に取り込まれた。
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