悪性胸膜中皮腫は悪性度が高く予後不良な疾患です。迅速でより確実な診断を行うためには、複数の診断マーカーが必要となります。本研究では、細胞間タイト結合を形成するCLDN(Claudin)に着目し、25種類あるCLDNからCLDN15が中皮細胞に高発現していることを発見しました。また、CLDN15を認識するモノクローナル抗体を作製し、CLDN15が悪性胸膜中皮腫の新規診断マーカーとして有用かどうかの検討を行いました。悪性胸膜中皮腫の陽性率は83%と高く、CLDN15は悪性胸膜中皮腫診断における新規診断マーカーとして有用であり、臨床現場でも使用できる可能性を示すことができました。
|