肺腺癌において抗酸化酵素であるPRDX4の発現低下と細胞増殖の指標あるMIB-1陽性例で予後が不良で、PRDX4の発現低下は上皮成長因子受容体であるEGFR野生型に多かった。また、PRDX4を過剰発現させると、肺腺癌の増殖が抑制されたことから、肺腺癌においてPRDX4が予後に影響を及ぼす因子である事が判明した。さらに、核内蛋白であるTSHZ2を過剰発現させることで細胞増殖の抑制、アポトーシスが誘導されることを確認した。また、スフィンゴリン脂質の一種であるSPHK1は肺腺癌浸潤部のfibroblastで、SPHK1の染色濃度と増殖能の指標のKi-67との間に正の相関を認めた。
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