• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 研究成果報告書

老齢期における抗不安薬ジアゼパム長期使用による認知機能障害の発生メカニズム解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 19K18234
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関弘前大学

研究代表者

古川 智範  弘前大学, 医学研究科, 助教 (60402369)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードベンゾジアゼピン / ジアゼパム / 認知機能 / 海馬LTP / 運動
研究成果の概要

抗不安薬として高齢者に処方されるジアゼパム(ベンゾジアゼピン系薬剤)を長期的に使用することによる認知機能低下が問題となっている。そこで本研究では、ジアゼパムを長期投与した老齢マウスを用いて、記憶学習能力に関わる海馬領域の神経細胞の細胞死や神経新生、神経細胞の形態変化、神経回路機能などを解析した。その結果、細胞死や神経新生にはジアゼパム長期投与による変動はなかったが、老齢マウスでは加齢による神経機能が減弱すると共に、ジアゼパム投与により神経細胞の形態変化および神経回路機能の減弱が認められた。さらに、それらのジアゼパムによる影響は、長期的な運動の負荷によって予防できることがわかった。

自由記述の分野

神経生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究結果は、長期的なジアゼパム使用によって生じる認知機能低下が海馬領域における神経細胞の新生や細胞死ではなく、形態的特徴の変化による機能的減退によって引き起こされることを示唆するものであり、ジアゼパムの中枢神経系における詳細な分子的作用機序解明への発展が期待できる。運動による認知機能向上は以前から注目されており、近年、末梢血中の運動由来分子が同定され、詳細な研究が期待されている。本研究成果は、運動由来分子の中枢における機能的特性の解明に貢献できると考えられる。運動由来分子の機能的特性が明らかになれば、ジアゼパム等による認知機能減退の予防法や治療法への発展が期待できる。

URL: 

公開日: 2023-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi