本研究は,神経障害性疼痛など慢性的な疼痛に移行する初期段階の解明を目的に,1.最適な疼痛モデルマウスの確立 2.神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)と関連して初期段階の疼痛を誘発する物質の発見 を目指して実験を行った. 本実験系に最適なモデルマウスについて,刺激に対して緑色の蛍光を発するGCaMPマウスの安定的な入手が可能となったため,自然条件下や疼痛条件下における反応強度の違いについて多角的に検証している.期間中は様々な制約があり原因物質の同定など当初の予定通りに実験を遂行できていない状況であるが,成果を発信すべく現在も実験を行っている.
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