腹腔鏡の手術を再現するため、ラットに対して吸入麻酔薬セボフルランによる全身麻酔をかけ人工呼吸管理下に約1時間の気腹状態においた。麻酔を覚ました後に評価を行い、気腹圧をかけなかった対照群と比較したところ、痛み関連行動を示す個体以外にも、Freezing(ストレス状態)を示す個体も一定数おり、腹部の疼痛評価では有意な差を認めなかった。Freezingの要因として気腹痛の他、外気温・体温変化ストレス、高二酸化炭素血症等を考え実験条件の均一化を試みたが困難であった。これらのばらつきは実臨床を反映する気腹モデルとしての有用性を示せた。
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