当初の研究計画での実験系の安定性の問題から、研究対象を敗血症による血管透過性から敗血症によるICU-AWへと変更した。ICU-AWにおける主病態である筋特異的UPS(Ubiquitin-Proteasome System)の活性化に着目し、UPS低活性化群と高活性化群での発現遺伝子を比較することで個体差の原因となり得る遺伝子を特定した。さらに、Pathway解析で病勢を左右する病態を絞り込み、予後増悪メカニズムを示すと同時に予防法や治療法の開発につながる貴重なデータを得た。本研究では、敗血症時の個人差を探索することで原因メカニズムの同定が可能であるというコンセプトを示すことに成功した。
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