研究課題
本年度は機械学習を用いた集中治療部(ICU)での急性腎障害予測の検討結果を論文にまとめ、英文査読誌に投稿し受理された。具体的には、ICU内で取得された時系列データに1次元畳み込みニューラルネットワークを適用し、将来的な急性腎障害を引き起こす予測値を各時点毎に算出するシステムを構築し、またその予測結果が何故得られたかを後ろ向きに検討するための根拠可視化も行った。また教師なし深層学習を用いた腎疾患のクラスタリング、可視化についての検討も結果をまとめて英文査読誌に投稿し、受理された。これらの結果は腎疾患診療における機械学習、大規模データ利活用の有用性を示唆した。さらに、人工知能と腎病理、急性腎障害についての英文著書(分担)を執筆した。以上のの結果・検討から、さらに機械学習の予測不確実性を根拠可視化手法に反映する研究も開始した。
2: おおむね順調に進展している
英文査読誌に論文を2報投稿、受理され、順調と考えた。
急性腎障害の機械学習を用いた予測、さらに腎疾患における機械学習の有用性の検討を続けてきた。昨今機械学習の予測不確実性が重要視されており、今後は医療データにおける機械学習の予測不確実性についての検討も並行して進めていく。
今年度予算を論文のArticle Processing Chargeとして利用する予定であったが、2報告が受理されたため一方を別予算で支払った。そのため余剰が生じた。今年度は予測不確実性のテーマに取り組む予定であり、例えばモデルにProbabilistic layerを導入する場合に計算量が増加することが見込まれるため、さらにGPUの購入を検討している。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 図書 (2件)
Computer Methods and Programs in Biomedicine
巻: 206 ページ: 106129~106129
10.1016/j.cmpb.2021.106129
Kidney International Reports
巻: 6 ページ: 2445~2454
10.1016/j.ekir.2021.06.008