研究課題/領域番号 |
19K18338
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
長谷川 大祐 藤田医科大学, 医学部, 助教 (20816194)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 敗血症 / 急性肺障害 / 顆粒球/単球吸着除去療法 |
研究実績の概要 |
本研究では、酢酸セルロース製の吸着担体が充填された体外循環用カラムであり、直接血液灌流法により末梢血中の顆粒球・単球を選択的に吸着除去(selective granulocyte and monocyte/macrophage apheresis system (GMA))する医療機器(販売名:アダカラム、株式会社JIMRO) を使用している。当講座研究室で、敗血症および急性肺障害患者に対してを安全に使用できることを検討するために、今年度よりアダカラムを敗血症、急性肺障害を持つ患者に対して使用し、その有効性・安全性を評価する単腕・非盲検試験を行う予定である。 本研究では、その研究に参加 する患者における臨床データと末梢血のフローサイトメトリーなどの追加検査データを集積するという形をとる。この体外循環用カラムを用い た血液浄化システムを実際に敗血症患者、急性肺障害患者に使用することで、敗血症患者の生体内で炎症反応が低下し、MOFの予防や予後を改善するかを検証する。 治験は本年度開始予定であり、プレリミナリーの実験として実際に敗血症患者においてこのアダカラムが使用された症例において患者背景、病歴、感染の状態、重症度スコア(APACHEIIスコア、SOFAスコア)、治療状況 、その後の生存、死亡の確認などのデータを集積し、また検査として血算、生化学、動脈血ガス、各種サイトカイン(IL-6、L-8、L-10など) 、HMGB1、ヒストン、好中球-血小板複合体、単球-血小板複合体、患者末梢血のフローサイトメトリーなどを行うことにより、炎症反応の改善や、臓器障害悪化の予防などを含む治療効果を経時的かつ定量的に検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、今年度より当講座を中心に行う、アダカラムを敗血症、急性肺障害を持つ患者に対して使用し、その有効性・安全性を評価する単腕・非盲検試験に参加する患者における臨床データと末梢血のフローサイトメトリーなどの追加検査データを集積するという形をとる。治験は本年度開始予定であるが、新型コロナウイルス肺炎により治験の開始が遅れている状況であり、本実験の結果を集積できていない状況である。プレリミナリーの実験として治験以外で実際に敗血症患者においてこのアダカラムが使用された症例において患者背景、病歴、感染の状態、重症度スコア(APACHEIIスコア、SOFAスコア)、治療状況 、その後の生存、死亡の確認などのデータを集積し、また検査として血算、生化学、動脈血ガス、各種サイトカイン(IL-6、L-8、L-10など) 、HMGB1、ヒストン、好中球-血小板複合体、単球-血小板複合体、患者末梢血のフローサイトメトリーなどを行っており、治験が始まり次第データの集積を行う環境は整っている。
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今後の研究の推進方策 |
治験が開始前であり本実験の結果を集積できていない状況である。治験の開始が遅れている原因として昨年度末より新型コロナ肺炎によるICUの状況の変化が原因としてあげられる。プレリミナリーの実験はすでに開始できているので、そのプレリミナリー症例の結果を本研究の本解析に含め治験症例に対して測定を行う症例数を減少させる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度末より新型コロナ肺炎によるICUの患者層の変化のため、治験の開始が遅れている。 治験が開始前であり本実験を施行できていないため、消耗品にかかる費用を使用できていない状況である。プレリミナリーの実験はすでに開始できており、一部その費用として使用している状況である。治験が開始次第、検査に消耗物品を含む費用を今年度に使用する予定である。
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