研究課題
若手研究
本研究は、地域での敗血症診療の問題点を明らかとし、地域における敗血症診療体制を樹立することで、感染症診療の質を向上させることを目的とした。研究途中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が集中治療室における感染症診療のメインとなったため、地域に見合ったCOVID-19治療を支援するために、COVID-19の疫学情報を集積・検討を行った。この結果を踏まえて、治療プロトコルを作成し、地域の施設に提供した。
集中治療領域における感染症と凝固障害の制御
近年、国際的ガイドラインの整備がすすみ、机上では標準的な敗血症治療が展開できる準備が整いつつある。 しかし現実に目を向けると、集中治療室には限りがあり、そもそも地域においては集中治療医は不足している。本研究期間中に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が全世界的な公衆衛生上の問題となったが、プライマリケアや地域の救急を担っている中・小規模病院では、集中治療が十分に提供できていないことが明らかとなった。今後、感染症診療に長けた集中治療医を効率的に育成する必要性が示唆されるものであった。