重症呼吸循環不全に対して、体外式膜型人工肺を用いて呼吸・循環補助を行うことがある。その際、致死的合併症として回路内凝血による回路閉塞があるが、その機序は十分には解明されていない。今回の研究で、炎症を惹起するダメージ関連分子パターン(damage associated molecular patterns : DAMPs)の1つであるhigh mobility group box 1(HMGB1)や血管内皮細胞障害と関連するジヒドロビオプテリン(dihydrobiopterin : BH2)の増加を認めた。今後、回路閉塞への影響やそれを制御する方策を検討する必要がある。
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