現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前回、報告から、症例報告が1本受理され(Shimoda, Y., Sonobe, S., Niizuma, K., Endo, T., Endo, H., Otomo, M., & Tominaga, T. (2021). Digital intravascular pressure wave recording during endovascular treatment reveals abnormal shunting flow in vertebral venous fistula of the vertebral artery: illustrative case, Journal of Neurosurgery: Case Lessons, 2(2), CASE21172. Apr 12, 2022)、その後も同様の方法(血管内カテーテルを用いた動脈内圧の測定と術中超音波を用いた血管の血流測定)を用いた新たなデータの蓄積が進んでいる。 前回報告した、内頸動脈狭窄症例に対するステント留置術を行う前後での血流の変化を確認している。同様の変化(術前には、Dicrotic notchが顕著であるのが、狭窄を広げた後に、消失、その後、時間をかけて、Dicrotic notchが回復してくる)を認めており、何かしらの、血管のAvailabilityを反映していることが考えられる。それは、抹消の血管の反応性であり、現時点では、狭窄部位を開いた際に、Dicrotic notchが残存している症例では、抹消血管の収縮能、つまり、血流コントロール能が維持されており、術後過灌流症候群が生じにくいと考えている。今後さらに症例を集め、その予後(術後の血管再狭窄や、過灌流症候群の有無)と比較することで、その臨床的意義を検討する予定である。予定通りにデータの収集が進んでいないという点で上記の評価である。
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