ヒストンH3K27M変異をマウスグリア細胞へ遺伝子導入し確立したマウスH3K27M変異導入グリア細胞(IG27細胞)をマウス脳へ移植し、神経周囲浸潤を伴うびまん性グリオーマモデルの作成に成功した。網羅的遺伝子解析で、IG27細胞は野生型細胞と比較してグルコーストランスポーター1(Glut1)の上昇を認めた。Glut1ノックダウンIG27細胞をマウス脳に移植した結果、通常IG27細胞と比較し、生着腫瘍細胞数が有意に減少し、グリオーマの神経周囲浸潤の頻度が有意に減少した。さらにGlut1発現過剰野生型細胞で神経周囲浸潤の再現を認めた。これによりGlut1が神経周囲浸潤を制御していることが示された。
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