研究課題
若手研究
嗅粘膜鞘細胞を足場として、神経幹/前駆細胞を共培養し、シート状に整形することで脳出血の再生方法を模索する実験を計画した。大脳オルガノイドを経由した神経幹/前駆細胞の作成方法は樹立できたが、諸事情により嗅粘膜鞘細胞を用いた実験ができなくなったため、代わりにバイオマテリアルを用いたシート化を目指したが達成できなかった。また、SDラットを用いた脳皮質下出血モデルは作成できたが、移植における免疫抑制方法は確立できなかった。
再生医療
神経幹細胞を用いた脳出血の再生方法に関してはほとんど研究が進んでいない。障壁としては出血部位の微小環境の悪化や広範な出血による欠損部の補填が細胞数的に困難であることが挙げられる。我々は足場を用いた神経幹細胞の培養方法の確立や、ラット脳出血モデルへの移植方法の確立を模索したもののどちらも思ったような成果が上がらず、中途終了する方針となった。しかし、本研究での神経幹細胞の樹立方法やラット脳出血モデルの確立などは今後の研究の礎になるものと期待される。